小型ゆえの特徴を持つ超小型N2リフロー / 加熱装置 : UNI-6116S

UNI-6116Sは、「超小型」、「350℃高温対応」、「省エネ」を特徴とする高性能リフロー / 加熱装置である。一般に小型リフロー / 加熱装置は簡易的な位置づけのものが多いが、UNI-6116Sは実験レベルから量産まで対応する仕様と高い性能を備え、小型ゆえに中型・大型の量産主体の装置では難しい対応が可能である。
 
■ 圧倒的な小型化、業界最小の全長2m以下を実現した高性能リフロー・加熱炉
UNI-6116Sは、業界最小クラスを実現しながら、加熱6ゾーン / 冷却1ゾーン の7ゾーン構成により多彩な温度プロファイルのアレンジが可能である。この小型化によって、以下のメリットが提供される。
 
<小型化のメリット>
・小型なので移設、工場配置レイアウトが容易
・環境に優しい省電力、省N2(窒素)ガスを実現
・設置面積の大幅削減により面積生産性を大幅に向上
・量産だけではなく多品種少量生産、セル生産にも最適
 
■ 省エネ設計により、電力とN2のランニングコストを削減
UNI-6116Sは、全加熱ゾーンで最大350℃という非常に高い加熱能力を持っている。これにより、高温が必要な特殊用途のはんだ接合、例えば、AuSn(金錫)はんだを使用する高輝度LEDやパワー半導体のダイボンドやモジュールの封止などに対応できる。市場における搬送加熱装置の平均最大温度は300℃程で、現状、小型で300℃以上の熱をかけられるのはアントムのUNI-6116Sおよびその派生機種だけである。
350℃設定時の昇温時間は最短で40分で、時間短縮により生産効率の向上が望める。また、350℃での稼働時でも外板温度は50℃以下で、作業者や空調設備に負担を与えない高断熱設計が施されている。
 
■ 省エネ設計により、電力とN2のランニングコストを削減
省電力化は電気・電子機器全体の大きな課題である。UNI-6116Sは、高出力のヒーターを搭載しているため、立ち上がりから約20分で消費電力は5kW以下に到達し、安定時は2.9kWで稼働する。これはアントム製の従来機より20%の消費電力削減になっており、市場における全長3m以下の加熱装置の約1/3の電力消費量となる。
 
 
リフロー / 加熱装置では、炉内の酸素濃度低減のためにN2ガスを使用する。UNI-6116Sは仕様により100ppm以下という非常に低い酸素濃度を達成する。これら消費電力とN2使用量の低減によりランニングコストの削減が可能になる。また、小型で省スペースであることから、設置面積コストも削減できる。特にクリーンルームへの設置では、設置面積あたりのコストと生産性は重要な検討事項である。

アントムの熱制御技術とノウハウによる加熱方式

UNI-6116Sの加熱方式には、「遠赤外線併用熱風方式」が採用されている。
 
遠赤外線併用熱風方式には、以下の特徴がある。
 
① 熱風と遠赤外線両方のメリットが得られる
 ・高効率加熱で省エネ、省スペース
 ・影になる部分を遠赤外線で加熱することにより、基板面(ランド面)の
  ⊿Tを縮小する
② 熱風の割合を抑えられる
 ・熱風による基板上面(表面)部品の過熱を防ぐ
 ・フラックスの劣化を防ぐ
 ・微小部品のズレを抑える
③ 熱効率が良い
 ・熱風と遠赤外線の両方の加熱を併用できる
 ・熱容量の異なる部品のはんだ付けが容易になる
 
低循環風量、低風速でも安定性のある効率のよい加熱により、品質・信頼性の高いリフローはんだ付けおよび加熱処理が可能になっている。
 

基本の接合、加熱用途に加えて新たな用途が広がる

UNI-6116Sは現状、主に以下のような用途で使用されている。
 
 
特にUNI-6116Sは小型で高性能に加えて標準でクリーン対応なので、半導体製造などのクリーンルームでの量産はもちろん、研究開発として
多くの実績を持つ。
 
また、近年、従来にはなかった用途への展開が見られる。例えば、樹脂硬化のために従来はオーブンで30~40分加熱していたが、UNI-6116Sにより搬送方式にしたところ5分程度の加熱によって十分な硬化を得られたケースがある。これは、従来の恒温槽やオーブンでのバッチ式加熱をリフロー装置による搬送式(連続式)にすることにより安定性や再現性が向上し、時間短縮や省人化にもつながった例といえる。
 
アントムでは、このような小型高性能加熱装置の新たな利用に注目しており、市場からの問いかけや要望に積極的な対応をとっている。
また、最近ではピッチ送り搬送対応や、フローのリフロー化を実現するための温度差リフローなど、特殊仕様の要望に対しても積極的に取り組んでいる。

まとめ

UNI-6116Sは、アントムが主軸とする小型高性能リフロー / 加熱装置で、アントムが長きにわたり培った熱制御技術とノウハウが投入されている。アントムの特徴的な技術である遠赤外線併用熱風方式は、安定性が高く効率のよい加熱により、品質・信頼性の高いリフローはんだ付けおよび加熱処理を提供する。
 
リフロー / 加熱装置として大きな特徴となるのは、小型化、350℃高温設定、省エネ、コスト削減で、小型で高性能であることが多くのメリットとなり、従来にはなかった未知の用途への展開も見せている。
 
アントムではサポートの1つとして、デモの実施とプロファイル測定を受け付けている。装置の購入検討におけるはんだ付けなどの検証や新たな用途の試行などが可能で、UNI-6116Sの能力を確かめることができる非常に有効性が高いサポートである。
 
アントムは今後も小型高性能リフロー /加熱装置を中心に、量産が中心の中型・大型機では困難な市場ニーズへの対応や新規開拓に積極的な取り組みを継続していく方針である。